Te-Sera-Sera

はじめまして。てーはやといいます。このブログは国際協力業界で働きながら感じたことや、疑問に感じたことなど、国際協力に関するトピックを中心にしながら、様々な社会問題についても考えてもらうきっかけになればと思い始めました。ちなみにブログのTe-Sera-Seraという意味は、私のあだ名である「てーはや(Te-haya)」のTeと、「何とかなるさ」という意味の「Que Sera Sera」という意味を合わせたのが由来です。

大学入学するための英語の試験が良くない方向に変わっちゃうよ。な話。その2。

こんにちは。

てーはやです。

 

まだ日中は暑いですけど朝夕はだんだんと秋らしくなってきましたね。

 

前回お伝えした「大学入学共通テスト」について。

今日はいよいよ本丸です。

 

 

「英語」の民間試験活用に伴う混乱

これまでのセンター試験は「一発勝負」で受験する大学が決定してしまうとの声もありました。その反省からこの英語の民間活用については高校3年生の4月から12月までに2回受験した成績を各大学に開示することで、共通テストのみならず判断材料が提供できるようになりました。しかしこれには以下の大きな問題をはらんでいます。ちなみにこの民間試験、7つの検定試験が採用されていた、というのはご存じでしょうか。その6つとは、以下が主催するこれらの試験です。

ケンブリッジ英語検定Cambridge Assessment English)

TOEFL iBT(Educational Testing Service)
・IELTS(IDP:IELTS Australia)

TOEIC一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会)→後日取り下げ

・GTEC((株)ベネッセコーポレーション

英検/TEAP((公財)日本英語検定協会)

・IELTS(ブリティッシュ・カウンシル)

 

受験料が高い

上記の中でも特に受験生におなじみの試験として「英検(主催:(公財)日本英語検定協会」と「GTEC(主催:(株)ベネッセコーポレーション」があげられます。これらの成績を大学入試に活用する場合、事前に「英語成績提供システム」というものに登録しなければなりません。この英語成績提供システム用の試験料がまあ高い。

 

例えば英検。

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この英検は一般公開の英検と違い、成績提供システム用の英検だそうです。

それぞれの級の受験価格を一般の公開試験時の価格と比較して見てみると…。

 

 準1級   9,800円   7,600円

 2級    7,500円   6,500円

 準2級   6,900円   5,900円

 3級    5,800円   4,900円

 

2020年度「大学入試英語成績提供システム」利用型 英検®の実施概要|公益財団法人 日本英語検定協会

受験案内 | 英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会

た、高い…。

準1級に至っては2,000円以上も一般のものと比較して高くなっています。

なんやこれ。

 

そしてGTEC。

f:id:hayate-sasaki-eu:20191007211903j:plain

 

GTECは成績提供システム用の試験と一般の試験とでは金額に大差はありませんでしたが、それでもCBTタイプ(高2~高3レベル)の金額だと9,720円(税込)と、検定試験にしては非常に高い金額になっています。

 

これでは複数回受験できたとしても、かなり金銭的に負担を強いることになります。

 

その時期に受けなければ級を持っていたとしても認められない

例えば、高校2年生までに英検で2級を持っていたとします。この2級が上記の成績提供システムに登録できるかというと、それはNoです。英語成績提供システムに登録後、再度上記の試験を受けなければなりません。

 

駿台文庫の「英文法ドリル」等を執筆されている田中健一氏が以下のような例も起こりうるとツイートされていました。

 

あらゆるものを無駄にしてる気しかしないんですよね。。。

いったい何のために入試改革をしているのかわからなくなります。

 

受験しても活用されるわけではない

これだけの金銭的負担、またその試験でいい成績をとるための勉強時間を犠牲にして民間の試験を受験したとしても、各大学がこの民間の成績の多くは活用されない見通しが立っています。

 

www.yomiuri.co.jp

 この記事によると、全大学1068校のうち、使われるのは半分程度のみ。しかも国公立でも全部が参加するとは限りません。自分が受験したいところの大学の募集要項を見てみると、英語成績提供システムに参加してませんでした、ってなった瞬間、ある種の絶望にかられると思うんですよね。

 

これまでのセンター試験国公立大学共通一次としての機能を果たし、そして年が進むにつれて徐々にセンター試験の成績を活用する「センター利用」といった方式が徐々に人気になってきました。しかし今回からの試験では半分程度しか使われない、というのは公平性に大きな問題があると考えます。

 

政府は止める気なし

10月1日文部科学省の萩生田大臣の定例会見で、萩生田氏は以下のようにコメントしています。

大学入試において民間試験の活用を支援し、4技能評価を促進する「大学入試英語成績提供システム」については、試験活用方法を明らかにしていない大学・学部が以前として多く、受験生が不安を感じていることから、文部科学省としては、高校関係者からの要望も踏まえ、8月27日に通知にて各大学に対し、遅くとも9月中に学部・学科別及び選抜区分別に活用方法等を公表するように要請してきたところです。9月27日には、全大学に対して9月中の公表を改めて要請するとともに、一定の猶予期間を設けつつ、9月中に公表した大学を対象としてシステムを運営する方向で検討を進めている旨メールにてお知らせをしたところです。9月末、昨日までに求めていた各大学・学部における試験活用の公表状況を速やかに取りまとめた上で、今週中には今後の方針を通知をする予定です。その際、27日付けでお知らせしたように、原則9月中に公表した大学・学部を対象としたシステムの運営とすることを明確化し、受験生の不安解消を図りたいと考えています。これは大学に「ペナルティを課す」趣旨ではありません。もちろん、高校生は、このシステムの実施を念頭に既に準備を進めており、システムは当初の予定通り2020年度から導入することとしますが、初年度はいわば「精度向上期間」、この精度は精密さを高めるための期間ということです。今後に向け、高校・大学関係者との間でも協議をし、より多くの大学がシステムを利用するとともに、受験生がより一層安心して、受験することができるように、システム利用の改善に取り組んでまいりたいと思います。

萩生田光一文部科学大臣記者会見録(令和元年10月1日):文部科学省

要するに、今まで変更がある前提で進めてきたから、今更やめるわけにはいかない、というのです。しかし問題に感じるのは「初年度は精度向上期間」と会見の冒頭で言ったことです。これではこの年に受ける受験生を実験台にしたといわれても無理はありません。この件に関しては3日後に釈明しています。

記者)
 1点関連してなんですけれども、前回の会見でですね、初年度は精度向上期間という発言がございましたけれども、受験生からは実験台にしないでほしいというような反響もあるようですが、見解をお伺いできますでしょうか。

大臣)
 もちろん実験台になってはならないと思います。ですから9月末までで実施をするという大学、あるいは大学の中の学部をですね、明らかにすればですね、自ずと自分が望む学校については、その試験の必要性があるかないかが、まず第一義的には判断できると思います。その上で準備をしてきた皆さんは、試験そのものは、今回初めてではなくて既に民間団体が行ってきたものでありますので、それは中身については、今後ですね、更に精度を上げていくということは、この前もお約束したんですけれども、ここは受けれる人はしっかり受けてもらう、受ける必要のない人は受けないで結構ですという、第一段階でまずこの取り組みをしてみたいと思います。受けたくない人が、不安の中で受けなければならない人がどのくらいでるのか、そこをよく見てですね、できるだけその不安を取り除くために会場の確保ですとかこういったこと、あるいは様々な告知についても早め早めにしていきたいと思っています。

萩生田光一文部科学大臣記者会見録(令和元年10月4日):文部科学省

 

多くの場合9月というのは、たいてい志望校を決定しつつ、公募試験や推薦入試の対策をとる、忙しい時期です。その時期までにこの試験がつかわれるのかつかわれないのかがわからない、ということがそもそも問題なのです。

 

今回の改革から受験生に対してものすごく負担を強いることになります。

これからの将来を担う学生に負担を強いるような改革が罷り通っていいのでしょうか?

民間企業さん、英語成績提供システム認定おめでとうございます。

受験生の家庭から貪ったお金で食べるご飯は美味しいですか?

大学入学するための英語の試験が良くない方向に変わっちゃうよ。な話。その1。

こんにちは。

てーはやです。

 

先週の月曜日から始めたブログがなんと1週間を超えました

(パチパチパチ(拍手))すぐ飽きるだろうと思ってたのですがなんかだんだんと書くことが楽しくなってきました!!

 

さて、先週の月曜日は国際協力とは関係ないお話をしましたが、もう毎週月曜日はそういう日にしちゃおっか、ってことにしました。ノリです。笑

いつまで続くかわかりませんが。笑

 

ってことで今回は教育、とりわけ大学入試に関係する話題です。

なぜこのトピックを取り上げたかったかといいますと、実は今の仕事をする前にアルバイトで個別塾の塾講師をしていた経験があり、そのおかげか今でも教育関係の情報をたまに集めたりしていて、「これは絶対悪い方向にしか行かないだろうなあ」と感じたからです。それはそう、「大学入学共通テスト」です。とりわけ英語。

 

今日はこの概要についてお話しした後、次回、どのような点がまずいのか、そして改善策はあるのか、についての2本セットにしたいと思います。

 

 

大学入学共通テストとは?

これまで高校にいた人で、大学受験を考えたことのある人はまず耳にしただろう「センター試験」。大学入学共通テストとは、この「センター試験」の後継となる、国公立大に入学するための最初の試験で、2021年度から導入されることになっています。

これまでのセンター試験と何が違う?

これまでのセンター試験は完全マーク方式でしたが、このテストより「国語」「数学」の科目に記述試験が導入されることとなります(それに伴い、試験時間も変更となりました(「国語」80分(旧)→100分(新)、「数学」60分(旧)→70分(新))文部科学省は、新たな試験に記述式を導入した理由として、以下のように記載しています。

2.なぜ記述式問題を導入するの?

 記述式問題の導入により、解答を選択肢の中から選ぶだけではなく、自らの力で考えをまとめたり、相手が理解できるよう根拠に基づいて論述したりする思考力・判断力・表現力を評価することができます。

 また、共通テストに記述式問題を導入することにより、高等学校に対し、「主体的・対話的で深い学び」に向けた授業改善を促していく大きなメッセージとなります。大学においても、思考力・判断力・表現力を前提とした質の高い教育が期待されます。

 併せて、各大学の個別選抜において、それぞれの大学の特色に応じた記述式問題を課すことにより、一層高い効果が期待されます。

「大学入学共通テスト」について:文部科学省

 

受験生の立場からしたら「はあ?記述とかありえないんですけど」「もっと楽に大学入りてぇ」などと聞こえてきそうですが、年を重ねてこうやって仕事をしていると、論理的に思考する力や説明する力って大学受験の国語とか数学で鍛えられたんやなぁ…と、しみじみ思います。

 

ので、受験生の方たちは大変かもしれませんが、思考力を鍛えるチャンスだと思って、臨んでほしいと思います…!ちなみに私の数学の点数(数学ⅡB)は一浪しても42点でした。泣ける。

 

「外国語」の中でも特に「英語(筆記)」となっていたものが「リーディング」に代わるのに伴い、配点も大きく変更となりました。かつての英語(筆記)では200点満点、リスニングが50点満点の計250点満点→200点に圧縮して計算、となっていたものが、「リーディング」100点満点、「リスニング」100点満点の計200点満点になりました。文科省の方針として「英語4技能を身につけさせたい」という意図から、このような配点になったものと考えます。じゃあ残りの「ライティング」と「スピーキング」はどうするの?といったところで出てきたのが民間試験の活用、なのですがそれが非常にまずいと個人的に思います。

 

こうやって書きながらふと気づく。

やばいこれだけで5000字は行くかもしれない。

 

ということで、次回、なぜこの民間試験の活用がまずいと思うのか、そして問題だらけのまま実施するのかについてのお話をしたいと思います。

 

コーヒーで貧困を撲滅するお手伝いをした話。

こんにちは。

てーはやです。

 

今日はコーヒーのお話。

知ってか知らずか、この記事はTurry'sで書いてます(まあWi-fiがあるからどうしてもチェーンになってしまいますよね…笑)。タイトルがすごく大げさに感じると思いますが、あながち間違ってはないんですよこれが。今日は弊社に入って初めて担当した仕事についてのことをお話しできればと思います。

 

JICAの「研修員受入事業」

JICA(国際協力機構)というと「海外だ!」「国際協力だ!」というイメージが強いかもしれませんが、実は国内でも事業を行っています。国内で出来る国際協力。それが「研修員受入事業」という事業です。

 

JICAのHPでも以下のように紹介されています。

 

JICAは、開発途上国の国づくりの中核となる人材を育成する目的で、

各国政府からの要請に基づき、毎年およそ150か国から1万人を超える

行政官や技術者などを、技術研修員として受入れています。

研修員は、国づくりに必要な技術や知識を習得し、また、日本での生活を通じて、

日本の伝統・文化に対する理解を深めて帰国し、それぞれの国の発展に貢献する

ことが期待されています。

研修員受入事業 | JICA関西 - JICA

つまり、各国の行政省庁などを日本に招へいし、企業や大学、役所などを訪問して日本で行っている取り組みを紹介することで、途上国の行政官等の人材育成を行うという事業です。この研修事業には、途上国が共通して直面している問題を解決するために、複数の国の研修員が一緒になって行う「課題別研修」、JICAの現地事務所などの要望で現地の要望に応えるために行われる「国別研修」などの分類があります。

 

初めて担当した仕事です

今回私が初めて担当した研修その中の「国別研修」に該当する、ホンジュラス国の「小規模コーヒー生産農家輸出競争力」研修です。この研修は、5年間行われていて、今年の研修が最後だったのですが、今まで担当されていた方が海外に行かれるとのことで、担当することになりました。最初聞いたときは

え、ホンジュラスってどこ?

え、コーヒーって飲むだけのものじゃないの?(失礼)

と、門外漢も門外漢でしたので、この時期はホンジュラスについて調べたり、コーヒーについて勉強するために本を買ったり博物館に行ったりしました。

 

ホンジュラスという国は中南米で最貧国に位置付けられ、最近の日本の報道では、中米の国々の人々がアメリカ国境を超えるためにメキシコへと大移動していた「キャラバン」が取り上げられていたと思いますが、このキャラバンの構成員の大半はホンジュラス人だといいます。そんなホンジュラスの主要産業は農林牧畜業であり、コーヒーは主要な貿易品目の中に挙げられています。研修員たちは様々な企業を訪問し、自国が抱えている課題を研修中に見つけ出すことで、自国に帰ってからその課題を克服するために取り組むことが期待されています。その取り組みを通じて、輸出競争力が向上すると、貧困を削減することができると期待されています。

 

日本国内でコーヒーといいますと、有名な国としてはブラジル、コロンビアなどがあげられますが、ブレンドコーヒーの中に実はホンジュラスのコーヒーが使われている機会が多いそうです。しかしこのホンジュラスのコーヒー、研修期間中にのませていただく機会があったので、飲ませていただきましたが、本当に風味が豊かですし、酸味もそこまで強いものではないので、本当に「日本人好み」のコーヒーだと思います。もちろん、ほかの国のコーヒーもおいしいですけど、ホンジュラスのコーヒーが国内でポピュラーになってほしいなと思います。

 

過去には参加したこともあった

さて、この研修員受入事業ですが、実は学生の時に参加してたということを、この仕事をしている時にふと思い出しました。それはさかのぼること5年前。当時在学中、ゼミ後学期の授業1回目に所属していたコースの学生が集められて、「今度フィリピンの方々が大学を訪問するので国際交流をしましょう」と、皆で企画をした覚えがありました。この時確か、いろんなゲームをしたり、坂本九の「見上げてごらん夜の星を」を皆で歌ったりしたなあ…。あとなんか、個人的に、研修員の方々とデュエットをした記憶があります…懐かしい。

 

研修最終日にフィリピンの方々から名刺をいただいたことが記憶にあったのですが

「省庁関係の人が多かったなぁ…。」

「あの人たちの目的はなんやったんやろうなぁ…。」

ということが気になり、調べてみた結果、これも研修の一つであるということがわかったのです。2014年に青年海外協力協会の中国支部によって実施されました「フィリピン/経済行政(産業振興)」という研修の一角で、大学を訪問する時間帯が用意されていたとのことでした。彼らとはFacebookを交換し、現在も交流を続けています。

 

まとめ

この研修員受入事業、準備はとても大変ですが、普段お話を聞けないスペシャリストの方々のお話を聞けるという点ではとても貴重ですし、とても楽しい仕事でした。また、自分自身もこの研修を通して、コーヒーに対する見方が変わったので、自分もこの研修を通じて勉強することのできる良い機会になりました。次はどんな内容でどんな国の人を受け入れるのでしょうか…?

地方大文系学部卒&協力隊未経験者が開発コンサルタントとして働いている話。その2。

こんにちは。てーはやです。

 

昨日お伝えします!!って言っておきながらがっつり忘れていました。

だって昨日は外でディナーだったし…エスニック料理楽しんだし…(言い訳)

 

ということで「地方大文系学部卒&協力隊未経験者が開発コンサルタントとして働いている話の第2回目です。前回は開発コンサルタント業界の現状についてお話ししましたが、今日は、私が今の仕事に至るまでのことをお話ししたいと思います。

 

 

開発コンサルタントになったきっかけ

今でこそこうしてこの仕事をしているからいえるのですが、率直に言って開発コンサルタント、という仕事に最初から興味を持っているというわけではありませんでした。なんなら、今いる会社も国際協力業界で働きたい…!って思って面接を受けまくった最初で最後の開発コンサルタントの会社です。

 

NGOでのインターンを終えたばかりの私は、NGOでの職員になるつもりでいました。いわゆる大手のNGOだったり小さなNGOまで、居住地に限らず色んなところにあるNGOを受けてみました。しかしながらNGOは全滅…。途方に暮れていた時に最後まで残っていたのが開発コンサルタントの求人でした。ただ、受けるかどうかはずっと悩んでいました。

 

当時思い悩んでいた時に気分転換に訪れたのが、西日本で一番大きな国際協力のお祭りである「ワンワールドフェスティバル」でした。そこでECFA(一般社団法人 海外コンサルタンツ協会)が主催するセミナーでした。このセミナーに参加してコンサルタントの仕事のイメージが湧き、そしてECFAのブースに行って質問をして、この仕事をしたい、との決心で応募しました。

 

ちょっとくらい条件を満たせていなくても、求人は出したほうが良い

前回のブログでもお伝えしました通り、開発コンサルタントとして必要なものは

・語学力

・専門性

この2点が大きく大事だよ、ということをお伝えしました。

 

「じゃあ、この2点がそろわなかったら応募できないの…?」

 

と考えているあなた。少々お待ちを。

開発コンサルタントの会社の多くは中小企業ということを以前お伝えしたと思いますが、会社の方針で人材育成をしたい、という会社もたまにあります(実は弊社がそうです。弊社も中小企業の部類に入りますが、若手コンサルタントを採用して人材を育成したいとの社長の思いがあるようです)。

 

なので、求人募集が出されたタイミングで「ああ…私条件を満たしてないからここの求人に応募するのやめとこ…」というのではなく、「あ、少しこの基準には満たせてないけど、ダメ元でも応募してみよっ!」と マインドを少し変えてみましょう。

 

案外その「ダメ元」がなぜかとんとん拍子に事が進んでしまうこともあるものです。

人生って面白いですよね。

 

開発コンサルタントになる前に私がしたこと

①学生時代はNGOユースで活動していた

 かといって私が海外経験や国際協力経験がないかといえばそうでもありません。私が通っていた大学は愛媛県で、とにかく情報が入ってこないし、またイベントも中々愛媛で行われる機会はありませんでした。日常的に情報を得るためにちょくちょく愛媛県国際交流協会(EPIC)や、松山市国際交流協会(MIC)でチラシをもらったりして、いけそうなイベントにはとにかく参加してました。

 

大学4回生の時に、Oxfam Japanというイギリス発祥の国際協力NGOのリーダーシップトレーニングに参加し、就活を行いながら1年間、このトレーニングで学んだことや計画したことを大学内で実践していました。

②社会人になってからNGOインターンを経験した

 社会人になったら、働きながらでもボランティア等で国際協力に関われるかな…。

と考えていましたが、その考えは脆くも崩れ去りました。

 

京都のNGOで約一年半、インターンを経験させてもらいました。

ここでは本当に様々なことを経験させていただきました。入局してから10月の終わりまでは、ファンドレイジングの一環でランニングイベントを企画し、11月から2月までは助成金の書類書きにチャレンジさせてもらいつつ、案件形成のための調査でフィリピンに行かせていただきました。

 

そして3月から6月までは事業地であるヨルダンで海外事務所でいろんなお手伝いをさせていただいたことで、海外の経験や現地でしないといけない業務等、様々なことを学びました。

 

まとめ

前回のブログでもお伝えした通り、一定程度のスキルや語学力は必要になってきます。それでもこの仕事をしたい!って思うのであればその仕事に関連する情報について常にアンテナを張っておき、動き続けることが大事だと私は思います。

 

なので最初から諦めることなく動き続ければきっと良い縁に巡り合える。

皆さんもよい縁にめぐまれますように。

地方大文系学部卒&協力隊未経験者が開発コンサルタントとして働いている話。その1。

こんにちは、てーはやです。

昨日のブログでそもそも開発コンサルタントとは何って言うことをお伝えしてきました。特に語学力と専門性が必要やで!といったものの、総合政策学科(現:人文社会学科)の卒業のみで修士号を持っているわけでもなくまた特定の専門性を持っているわけでもないです。


ではなぜ私が開発コンサルタントの仕事に就くことができたのかその理由をお伝えしたいと思いますまた開発コンサルタントに興味のある方はこのルートだと働きやすいと言うことを2回にわたってお伝えしたいと思います。1回目の今日は昨日の補足っぽいですが、開発コンサルタントの募集の現状について、そして明日は自分が実際にしたことをお伝えしていきたいと思います。

 

 


開発コンサル業界は実力社会

国際協力業界は基本的に即戦力をしているため、実務経験が長い人が有利になっています。なのでNGOでもそうですし、開発コンサルタント業界もまた然りです。また、昨日最後の方でもお伝えしたと思うのですが、開発間コンサルタント業界は専門性がないとなかなかなりにくい職種です。なので、特定の専門性を有している修士号を持っている、もしくは一度JICAやNGOなどで一定年数を積まないとなることは厳しいです。会社にもよりますが、実務経験でだいたい5年程度積まないとなかなかなることは難しいと個人の感覚で思います。


青年海外協力隊を経験していれば修士号がなくても働けるかも?

自分がこの仕事で出会う多くの方が青年海外協力隊の経験者でした。なので個人的な感覚としては修士卒よりも協力隊経験者の方が多い気がします。青年海外協力隊では基本的に自らが仕事を作っていかないと基本的に仕事は無いらしいので、現地にいる間に専門性が磨かれるものだと考えます(ただし、私自身は協力隊の経験者ではないので、憶測でしか語れません。ちなみに私は協力隊の応募に4回落ちました。協力隊にならなかったと言うより言う、なれなかったのです泣)。自分は聞かれることはなかったですが、弊社の面接を受けに行ったときに、同期の協力隊経験者が「え、どこの何次隊?」っていう入りから始まったそうな。こういうコミュニティってすばらしいですね(自分も経験したかった…笑)

 

というところで今日はここまで(明日朝早いので…笑)。

それではまた明日!

 

開発コンサルタントってどんな仕事?

こんにちは、てーはやです。

 

今日は久しぶりにワイン(300円)を飲んですごくいい気分です。

 

私は現在開発コンサルタントと言う職種で働いていますが、ただ多くの人が「開発コンサルタントってなんだよ」と言うふうに思っていると思います(こないだイベントで開発コンサルって聞いたことある人〜?って聞いて結構多かった時はびっくりでした!!)。実は、私も今の会社に入社するまでは「開発コンサルタント」という仕事がどんな仕事をするのかいまいちわかっていませんでした(笑)今も実はそこまでわかっていないかも…?


ということで今日は開発コンサルタントとは何かどういう仕事なのかについて一緒に知っていきましょう!!

 

 

1 開発コンサルタントって?

開発コンサルっていう言葉でWikipediaで調べてみると、次のように出てきました。

ja.wikipedia.org

 

「国家間の開発援助政策、国際的な経済格差対策、発展途上国の貧困解消、海外への技術移転などを支援する分野。」

 

だそうです。

ほうほう。。。自分はそんな職種で働いていたのか。。。笑

 

開発コンサルティングといいますと、結構イメージされることが多いのは

 

道路やダムなどのインフラを建設する

 

というようなことを想像される人もいらっしゃると思います。

確かに開発コンサルタントの中でも道路建設や港湾整備などの会社は上記のような事業を中心にしています。これらは開発コンサルタントの中でも「ハード系」の開発コンサルタントに属します。

 

対して、教育や人材育成、政策提言などを行う開発コンサルタントも存在します。

これらのコンサルタントは「ハード系」に対して「ソフト系」のコンサルタントと言われたりします。

 

2 開発コンサルタントはどうやったらなれる?

上記に説明した「ハード系」のコンサルタントは理系でしたら新卒でなれるところが多いです。例えば開発コンサルタントの会社としては(おそらく)最大手である日本公営株式会社のホームページの採用情報を見てみると、「採用ページ」の中に「新卒採用」という文字があります。

 

その中でも募集の職種は下記のようになっています。

 

募集職種

技術系総合職

コンサルタント
 土木系(水圏環境、都市・交通計画、交通運輸、地盤、インフラマネジメント、情報)
 建築、地質・防災・砂防・地熱、農業土木・農業、環境、防災マネジメント、防衛基盤
 電気・機械・情報系(情報・通信、電気・電子、機械、火力)

・エネルギーマネジメント

・電力設備工事

・電力機器装置製造
 情報・通信、電気・電子、機械

 

事務系総合職

 営業、総務、法務、人事、経理、財務、広報、IRほか

募集要項 | 採用情報 | 日本工営株式会社 より

 

ハード系のコンサルでは技術系の職種が中心となるため、理系の人材を中心に新卒で入社することができます。ただしこのような大手では社内研修が充実していますが、多くは従業員数が10~100名程度の中小企業で行われるため、基本的には即戦力を求め、中途採用で働く人も数多くいます(かく言う私も中途入社組です)。

3 求められるスキルは?

国際協力の求人が集う「PARTNER」というサイトがあります。

私もここで現在の職場を見つけました。22時15分、サイトを眺めてみると…?

なんと一番最初が開発コンサルタントの求人でした。

(日水コンさんが求人を出してますよ!水系に興味のある方はチャンス!)

 

応募条件等

必要な語学力 英語

TOEIC750点以上程度が望ましい

必要な学位  
必要な技術資格

技術士

 

類似業務経験年数  
青年海外協力隊経験 不問
学生歓迎  
その他必要な
業務経験・能力

 

海外プロジェクト従事経験者を歓迎します

 

 

http://partner.jica.go.jp/RecruitDetail?id=a0L2v00001ZJVFUEA5

 

これらの条件を見てみると…大きな壁は「資格」でしょうか。

ハード系、ソフト系限らず、まず前提として求められるのは

 

語学力!

語学力!!

語学力!!!

 

これはもうマストです。だって海外で働くのに少なくとも英語が話せない人は「何しに行くの?」状態ですし。。。あとは「国際協力の経験」というのが何よりも大事だと思います。例えば青年海外協力隊(今ならJICA海外協力隊かな?)の経験や、留学中にインターンに行ったりすることが大切になります。これにも理由はあります(が、あくまでも私の推測にしか過ぎないのでご理解ください)。

 

これらの経験が必要ない理由として、途上国では日本では考えられないようなトラブルが発生したり、そもそも文化が異なるので様々な問題が発生したりします。これらの経験をしている人は、状況を柔軟に対処したり、多文化共生をすんなり受容できる能力を持っている(人が多い)ため、海外での仕事にこの経験が応用できるからだと考えます。

 

そして最後に最も重要なこと。

それは…専門性です。

 

英語は前提として必要です…が、じゃあ英語さえ喋れればなれるのかというとそうでもありません(じゃあ上で何で3回言ったんだよ!!はタブーです。笑)ハード系ならインフラを建設するための専門知識などが必要なったりするし、ソフト系なら法律整備や人材育成…など、どちらも多岐にわたる専門的知識が必要になってきます。

 

重要なことは何か抜けてる気がする…笑

もし何か抜けていることがありましたらお知らせくださいますと幸いです。

 

じゃあこれを書いているお前は語学力も専門性もあるのか?

と聞かれるかもしれませんが、残念ながら私は語学力はひとなみにある(と信じたい)ですが、専門性については即答でNOといえます。

 

じゃあなんでやってんだよ!!!

 

よくぞ聞いてくれました!

明日からこのことについて書いていければと思います!!

 

それでは今日はこの辺で!

消費税増税の報道に違和感を覚えた話。

 

こんにちは。

てーはやです。

今日から10月ですね…!時が過ぎるのは早いものです。

「国際協力を中心に」と書きながら、まさかの1発目は消費税問題でした(笑) 

 

さて、今日から10月ということで、どこのニュースも消費税が増税するよ!といったニュースがどこもトップニュースになっています。…が、どこか報道はなぜかお祝いモードになっているのは気のせいでしょうか?

 

と、思ったので、その違和感を書いていきたいと思います。 

 

 

1.そもそも消費税増税って?軽減税率って?

2019年10月1日より、今まで8%だった税率が10%に引き上げられました。しかし消費税は金持ちだろうが貧乏だろうが「消費をすること」に対して税が課せられるので、お金を持っていない人ほど税の負担感が増す「逆進性」が高いのです。この逆進性を軽減するために、今回の消費税導入に伴って日本で初めて導入されたのが「軽減税率」です。この軽減税率が対象になるものは、飲食料品(ただし外食は除く)と「新聞」なのです。

 

生きるためには食べ物を食べなければならないということから、「飲食料品」が軽減税率の対象になることはわかります。しかしながら定期契約の新聞の購読者数は年々減少していっている中で、なぜ、「シンブン」が軽減税率の対象になるのでしょうか。そしてなぜ、その他生活に必要なもの(飲食料品のみ8%ということはトイレットペーパーやティッシュペーパーですら10%、また女性は生理用品も10%なんですよね…)がどうして軽減税率の対象にならないのでしょうか。

 

…この軽減税率を語り始めると多分1万字超えても足りないと思うのでまた時間のある時にこの問題は触れたいと思います。

 

2.テレビの報道 

私は毎朝めざましテレビ、毎晩報道ステーション(たまにnews23)を見ています。

(阿部華也子ちゃんかわいいですよね!笑)

 

…はおいといて(笑)、めざましテレビでは、先週から昨日までの約1週間、「増税カウントダウンとして様々なお得な情報を発信していきます!」と7時台の(おそらく)一番見るであろう時間帯にコーナーを組んで特集。こうすることでポイント還元!この時期はこれを買ったほうがお得!!といった内容を約10分にわたって放送していました。

 

また、今朝は「増税前総力取材」という名のもと、様々なお店で「これはまだ8%?10%?」というような客と店員のやり取りを嬉々として放送していました。特に衝撃だったのはこの内容。

 (日高屋公式Twitterより)

これだけを見ると餃子が変わったんや~おいしそう~行こかな~ぐらいになると思いますが、朝のテロップでは「消費増税カウントダウン」の文字。これブログを書くまで本当に日高屋頭がおかしくなったのかと思いました。

 

これもう報道に悪意がありますよね。 

 

そして報道ステーションも昨日の出だしは「増税まで残り〇時間となりました」という入りで始まり、様々な方へインタビューを行っている様子でした。そのほかにもTwitterを眺めていると、News Zeroでカウントダウンタイマーが流れいていたり、NHKですらカウントダウンのニュースを流す始末。

 

 

3.5%から8%に上げた時もこうだった?

www.nikkei.com

上の記事は2014年4月1日の記事です。この時も消費増税をする目的としては社会保障費を賄うといったことが目的でした。この時の増税前も、駆け込み需要の報道は「こんなの買いました」だの、「これから計算しづらくなりますね」だのと言っていた記憶があります。しかしこんなカウントダウンまではしなかったはずです。そして、5%から8%へ引き上げたことによって約5兆円の財源が確保されたはずなのに、高齢者の貧困問題が増税後に現れるという。

 

こうしてつらつらとテレビの報道について違和感を書き綴ってきましたが、軽減税率の対象になっているシンブンも「増税を乗り切るために…」だの、「お得にポイント還元…」だの、どこか他人事のように報道している印象があります。

 

最後の最後まで消費税増税に反対するメディアはいなかったのでしょうか。

初めまして。

初めまして!

ブログに遊びに来てくれてありがとうございます。

まずは「お前誰やねん…」と思うので、自己紹介しますね。

 

てーはやといいます。

高校野球の観戦、ジブリの映画、乗り物が好きで、国際交流も大好きな人です。

 

今はコンサルティングとして働いているんですが、数あるコンサルティング業界の中でも「開発コンサルティング」の企業に勤めています。開発コンサルタントの仕事は国際協力業界の中でもかなり現場での仕事が多い職種といえます。こちらについてはまた後日記事にしますね。

 

高校当時は英語が好きで、漠然と「外国で働きたい」という気持ちは持っていました。当時はかなり視野が狭く、「外国で働く=外交官になる」という単純なものでなれるものだと思っていました。そのため、「外交官になる!そのために某大学の国際公共政策学科に入るんや!」と志し、息巻いて受験勉強をしましたがセンター試験で無事爆死。。。前期試験も中期試験も後期試験も(家庭の事情により国公立しか受験できませんでした)受けましたが滑り止まらず結局浪人、しかも自宅での浪人でした。

 

翌年には無事大学に合格したものの、自分の夢からは少し遠ざかってしまう、地方大学への進学が決まりました。その当時はまだ「外交官になりたいんや」熱が収まらず、「この地方大から外交官になったんねん!!」と調子のよいことを言っており、大学の先生を捕まえては国際法のゼミを開講してもらったり、ゼミの先生に相談に乗ったりました。。。が、ゼミの先生には「もっと広く視野を持つべきだ」と一蹴され、外交官になることも勧められませんでした。

 

大学4回生になって自分の進路を考えたときに、自分は大学院に進学して、開発のことをもっと深く学びたい!と思い、周りが就活をしている中、大学院の試験に向けて勉強を行うことになりました。

 

しかし、この方針を家族に伝えると家族は猛反対。「大学院に進学させてやるだけの金はない」とのことだったし、この時にいろいろと奨学金を探しましたが残念ながら書類を間に合わせることができず、大学院の進学を断念しました。

 

そして周囲から遅れたまま、就活をスタート。

「就活は情報戦」という言葉通り、情報を持っていなかった自分にとっては決まるのも遅く、その年の12月にようやく初めて内定をいただきました。

 

しかしその会社もいざ入社してみると

 

「あれ。。。求人票とやってることが違う。。。」

 

というような企業でした。

 

しかし、社会人一年目なのであまり疑問に思わず仕事をし、ある日会社以外のコミュニティで話をすると、「君の働き方おかしいよ!!」と言われてから初めて自分の働き方の異常さに気づきました。

 

すると、自分の働き方、そして自分が本当に興味を持っていることはこれじゃない!と思うようになり、半年かけて1社目をやめました。

 

その後は自分の働きたい職種-国際協力業界―に就くために京都のNGOインターンをしました。そこでいろいろと経験させていただき、その経験が、今の仕事に活きていると実感します。

 

…とまあ、いろいろだらだらと書いたところで、このブログのことについてもお話します。

 

このブログは主に国際協力のことを中心に、様々な社会問題について考えるきっかけをつくるプラットフォームになればと考えています。

 

どうぞよろしくお願いいたします。